MISSION デニム生地を科学する
社名に「染工」とついていますが、染色はほとんどやっていないんですよ(笑)
「整理加工」と呼ばれている生地の仕上げ加工をメインで行っています。
用途に応じて特性・風合い・機能を付加する複数の工程があるので、機械に全て任せることは不可能です。
機屋(はたや)さんやテキスタイルメーカーからお預かりした天然繊維を含むデニム生地は、そのままでは衣服にはできないんです。
洗濯するとサイズが縮んでしまうなど、まだまだ実用的な状態ではありません。
これらの天然繊維のデニム生地を実用的な生地に変化させて整える(状態を固定させる)ことが、私たちのミッションです。
最近増えてきた伸び縮みするスキニーパンツ(ストレッチ)が、伸びたまま戻らないなんてあり得ないことでしょうが、デニム生地を加工(finishing)することで、あたり前のように元の状態に戻ります。
外観だけではわかりにくいのですが、このような付加価値を生地に加えています。
COMPANY 会社を知る
どうすればもっと良い品質に近づけるか?
どのぐらい時間を掛ければいいんだろうか?
もっと段取り良くすすめるには?
機械をただ動かしているのではなく感覚を研ぎ澄まして考えながら手を動かす。
ニーズに合った特性や風合いに応じて微調整する。
前後の工程と協力し合いチームワークを大切にする。
生地と決着をつけるかのように、生地と向き合う。
毎日試行錯誤が続きます。
お預かりしたデニム生地に特殊な加工と「MADE IN 井原」の魂を注入。
華やかなデザインの衣服とは真逆で、もくもくと地味な仕事が多いかもしれません。
でも、みんな真面目に生地と向き合っています。
私たちの仕事は表には出ない目立たない工程ですが、デニム生地がアパレル製品として世に出るためには無くてはならない存在価値が高い仕事です。
やればやるだけ奥が深いことに気づく。
そんな奥深い仕事を100年近く続けてきたのが、私たち備中染工という会社です。
MEMBER 仲間を知る
20代から70代まで幅広い年齢層のメンバー。
「今日もいい仕事をしたい」
親子以上に年が離れていても、皆が目指しているゴールは同じ。
なかなかすぐに出来たという実感が得られない仕事だからこそ少しでも成長した姿を周りは見逃しません。
一緒に働く中で「少しずつ先輩に近づいていく」
「うさぎとカメ」のカメさんタイプのほうが私たちには合ってます。じっくり、ゆっくりで大丈夫です。
同じ種類の生地を前回と同じように加工しようとしても、微妙に風合いが変わっているなど、完璧にマニュアル化ができない難しさがあります。
まるで生きているかのような、天然繊維を扱う特有の難しさを伴います。
皆で協力しながら先輩が残した記録を頼りに、上手くいかない時には質問や確認を繰り返し、相談しながらヒューマンパワーで乗り越えています。
当社では長いベテラン社員でも「職人さん」と呼ぶ文化はありません。
ベテランでも頑固で気難しいイメージは無く、今まで生地と向き合い続けてきた技術を次世代に大切に残していきたいと考えている、finishingが好きな人たちが集まっています。
PROCESS 工程を知る
整理加工は主に次の①〜⑧の工程で進みます。
① 毛焼き
② 糊抜き精錬
③ 斜行止め
④ 乾燥
⑤ 防縮
⑥ 熱処理
⑦ 検反巻取り
⑧ 出荷
いくつかの工程をご紹介します。
「残業ゼロ」「週休3日制度」の導入など働き方改革実施中
20年以上、活躍している社員も多数在籍。
定年が無いので70代でも現役で活躍している人もいます。時代を超えて歴史を積み重ねてきた当社には“長く安心して働ける”理由があります。