メニュー 閉じる

添加する物質によって、ステンレスの特性が変わります。どんな特性なのかしっかり理解したうえで、その特性に合った機械を使用する必要があります。

ある一定の力がかかると硬くなる「加工硬化」は、一度起こると元通りにすることはできません。その為、性質を考えながら加工するようにします。

熱伝導率が悪いので、加工で発生する熱が刃物に集まりやすくなるため、工具が破損する恐れがあります。

溶接の際に、熱を使い、その後急激に冷やすとマルテンサイト化を起こし、製品が割れてしまう危険性も。正しい熱処理を知っておく必要があります。

ステンレスは塗装されることなく使用されることが多いので、見た目はこだわって作らなくてはなりません。むき出しでも美しくなるように仕上げます。

強い金属といわれるステンレスですが、環境にあった材質を選択しなければ腐食する可能性もあります。その点も考慮して材質を選ぶようにします。

ステンレスは、地球環境に優しい“エコ素材”ということで今後を期待されている素材です。ステンレスは寿命が来ても廃棄物にならず高品位を保持したまま、100%リサイクルが可能です。現在、生産されているステンレスの約80%がリサイクルされているといわれています。さらには、長寿命で、製品化すれば半永久的に使用できることも特徴の一つです。メンテナンスが必要ありません。地球にやさしい素材を求められる現代において、必要不可欠な存在であることは確かです。
ここ数年は中国などの海外での生産に押されていましたが、国内需要の復調や高品質製品の積極展開により国内での業績も回復しています。燃料電池やエコカーなど環境分野に関わる新規需要が見込まれるため、これからもさらに需要は増えていくでしょう。
熊谷ステンレスでは、ステンレス加工の技術を長年極めてきました。今後も自社でできうる加工技術を高めていき、ステンレスの高品質な製品を提供できるよう努めていきます。

CAD/CAM(2次元・3次元)を使って、お客様から受け取ったデータの製品図面をもとに、精密板金加工プログラムを作成します。当社は、設計から加工・溶接・仕上げまで一貫して自社内で行っており、現場で様々なものづくりの仕事を経験したのち、CAD/CAMを使用して図面や3Dデータ作成も担当できます。板状のステンレスを「どう加工したら目的の形になるか」、想像したものが形になるまでトータルに関わることができ、最終的に「お客様が求めるカタチ」に出来上がっていると、嬉しいですし達成感も湧いてきます。

CO2レーザー、シャーリング、パンチレーザー複合機を使用して、ステンレスの板を切断加工します。製造部門で最初の工程となり、板状のステンレスを切断したり抜き出す作業です。加工システムはPC(CAD /CAM)で管理されており、加工指示書に従ってデータを呼び出し、材料をセットして該当プログラムをモニター画面で実行すれば加工がスタートします。切断加工後の部品はグライダーなどの工具を使用してバリを取っていきます。作業は比較的シンプルなので、未経験スタートの方は、入社後まずはこの工程から研修を始めるケースが多いです。

金属を曲げる専用機械を使用して、プログラムデータを読み込み、ペダル操作や手作業で曲げ加工を行います。データ通りに加工が出来る製品もありますが、丸や筒など形状が複雑な部分は機械でおおよその加工をして、そこから機械の設定を何度となく調整して理想の曲げ角度に近づけます。機械では出来ない経験や勘といった人間の感性を発揮できる作業なので、うまく仕上がったときの“感動”や“やりがい“は格別です。

TIG(ティグ)溶接で、加工した大小様々な部品を繋ぎ合わせて製品にするという、まさに『ものづくりをしている』という実感が感じられる工程です。溶接の条件によって、反り方や縮み方が変わるステンレスは、まるで生き物。状況に合わせてどれだけ美しく仕上げるかなどの難しさはありますが、その分、面白さ・やりがいがあります。初めは覚えることや失敗も多く経験すると思います。でも頑張った分だけ、スキルは必ず向上し、自分自身の成長が仕事のやりがいに繋がっていきます。

加工後の部品の美観をキレイにして、出荷準備をする工程です。溶接後の製品には、焦げたような跡がステンレスの表面に残ります。それらをグライダーやサンダーなどの工具で除去し、バフという道具で綺麗に研磨後、製品を出荷できるように丁寧に梱包します。ただの素材でしかない板状のステンレスに手を加えて形を作り、価値を生み出して出荷する。ものづくりの現場をリアルに感じることができます。